F2の2日間開催レースにS班8人が出場。記念(G3)レースでも見られないGIのような光景が、F2レースで実現します。
そのレースの名前は「全日本プロ選手権記念競輪」。通称『全プロ記念競輪』です。
超一選手が集うF2「全日本プロ選手権記念競輪」とは、どのようなレースなのか?なぜF2にS班の選手たちが大挙出場するのか?
選考基準や勝ち上がり方式、賞金と合わせて解説します。
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全日本プロ選手権記念競輪とは?
イレギュラーな条件で行われ、一流選手たちが集う全プロ記念競輪。
全プロ記念競輪はどのような位置づけで行われるレースなのか?レースの役割や選抜条件・勝ち上がり方式・賞金など、全プロ記念競輪の概要について解説します。
全日本プロ選手権自転車競技大会の前夜祭
全プロ記念競輪は、「全日本プロ選手権自転車競技大会の前夜祭」として開催されるレース。
ナショナルチームに加入していない競輪選手は、原則自転車競技の大会に出場することはありませんが、唯一出場する自転車競技大会があります。
全プロ記念競輪を含めて、全ての競輪のレースはJKAが管理をしていますが、全日本プロ選手権自転車競技大会は日本自転車競技連盟(JCF)と日本プロフェッショナルサイクリスト協会(JPCA)が主催するスポーツ競技。
スポーツ競技に参加するトップ選手たちを盛り上げる意図で行われる特別開催、それが全プロ記念競輪です。
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GI・G2と比較すると、お祭りムードが漂う開催だな。
全日本プロ選手権自転車競技大会とは?


全日本プロ選手権自転車競技大会は、年に1度行われるプロ・アマを問わないオールカマーの自転車競技大会。
毎年5月にトラック部門、毎年11月にBMX部門が開催。トラック部門は合計7種類が開催されます。
- スプリント
- チームスプリント
- 4km個人パーシュート
- 4kmチームパーシュート
- 1kmタイムトライアル
- ケイリン
- エリミネイション
当初はこの大会での成績を基に、世界選手権出場選手が決められていました。しかし、全日本自転車競技選手権大会の創設により、大会の権威は失墜傾向に。
この状況を危惧した寛仁親王は、全日本プロ選手権自転車競技大会にGI「寛仁親王牌競輪」のシード権を獲得できる仕組みを追加。
この変更によって、S班選手を始めとした競輪のトップ選手が出場するように。現在も自転車競技の1大イベントとなっています。
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2024年の全日本プロ選手権自転車競技大会では、全種目にプロの競輪選手が出場したんだ。
寛仁親王牌競輪のシード権を付与


賞金を稼ぐことが至上命題である競輪選手たちは、なぜ全日本プロ選手権自転車競技大会に出場するのか?
- 日本競輪選手会理事長杯
- 特別選抜予選
寛仁親王牌競輪には上記2種類のシードレースが存在。
- 日本競輪選手会理事長杯
-
- 無条件で2次予選に進出。
- 5着以内に入れば、準決勝進出が確定。
- 特別選抜予選
-
- 無条件で2次予選に進出。
- 2着以内に入れば、準決勝進出が確定。
GIを戦うために大きなアドバンテージを獲得出来るため、トップ選手たちは全日本プロ選手権自転車競技大会に出場し、寛仁親王牌競輪のシードを狙います。
- 日本競輪選手会理事長杯の出場条件
-
- 全日本プロ選手権 ケイリン1位
- 全日本プロ選手権 スプリント1位
- 全日本プロ選手権 1kmTT1位
- 全日本プロ選手権出場者かつS班在籍者のうち平均競走得点上位者
- 特別選抜予選の出場条件
-
- 全日本プロ選手権 ケイリン決勝進出
- 全日本プロ選手権 スプリント2~3位
- 全日本プロ選手権 1kmTT2~3位
- 全日本プロ選手権 チームスプリント1位
実績の足りない選手でも、全日本プロ選手権自転車競技大会の成績によって、寛仁親王牌競輪のシードレースへの出場権を獲得することが可能。
2024年の寛仁親王牌競輪では、日本競輪選手会理事長杯に河端朋之、菊池岳仁の2名がS班に交じって出場。
特別選抜予選には、S級2班の村田祐樹が出場し、通常のGIレースと違ったメンバー構成で予選レースが行われました。
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河端朋之は決勝までの進出して3位。前年の寛仁親王牌競輪も決勝に残っている事から、シード権の大きさが分かるな。
出場選手の選考基準


全プロ記念競輪に出場できる選手は108名(補欠8名)
開催時にS級に所属していることが前提条件となります。
- S級S班所属
- パリ五輪のトラック種目代表選手
- 2024年9月~2025年2月の平均競走得点上位者
上記の優先順位で出場選手が決定します。
レースプログラム・勝ち上がり方式


- 1日目
-
- 優秀3レース
- 特選3レース
- 選抜6レース
- 2日目
-
- スーパープロピストレーサー賞1レース
- ワンダーステージ2レース
- ダイナミックステージ3レース
- 特選3レース
- 選抜3レース
レースは2日間行われ、上記のプログラムで開催。
勝ち上がり方式
- スーパープロピストレーサー賞
-
- 優秀3着以内
- ワンダーステージ
-
- 優秀4着以下
- ダイナミックステージ
-
- 特選5着以内
- 選抜2着以内
- 特選
-
- 特選6着以下
- 選抜3~4着
- 選抜5着(競走得点上位者3名)
- 選抜
-
- 選抜5着(競走得点下位者3名)
- 選抜6着以下
勝ち上がり条件は上記の通り。
スーパープロピストレーサー賞、ワンダーステージは優秀戦に出場した選手のみが権利を持っています。この大会における優勝という定義はないため、アンバランスな番組構成に。
全プロ記念競輪賞金と2着以下の賞金


着順 | スーパープロピスト レーサー賞 | ワンダーステージ |
---|---|---|
1着 | 3,100,000円 | 1,206,000円 |
2着 | 1,804,000円 | 960,000円 |
3着 | 1,346,000円 | 797,000円 |
4着 | 1,109,000円 | 723,000円 |
5着 | 1,006,000円 | 660,000円 |
6着 | 917,000円 | 598,000円 |
7着 | 828,000円 | 541,000円 |
8着 | 753,000円 | 494,000円 |
9着 | 681,000円 | 449,000円 |
全プロ記念競輪のスーパープロピストレーサー賞、ワンダーステージの賞金は上記の通り。
決勝戦の9着賞金は、特選の1着賞金よりも多い賞金であることが通常の設定。
しかし、全プロ記念競輪においては、ワンダーステージ1着の賞金がスーパープロピストレーサー賞の4着賞金よりも多い賞金設定に。
レースはいつ開催される?
年 | 日程 | 開催場 |
---|---|---|
2025 | 5月24~25日 | 青森 |
2024 | 5月25~26日 | 高知 |
2023 | 5月27~28日 | 富山 |
2022 | 5月28~29日 | 佐世保 |
2021 | 5月29~30日 | 広島 |
全プロ記念競輪は、全日本プロ選手権記念競輪の前日・前々日に開催。2日間の日程となります。
なぜF2レースなの?
S級選手のみが出場を許される選抜レースで、ほとんどのS班選手が出場する全プロ記念競輪。
特別競輪(GI・G2)並みに豪華なメンバーで開催されるレースですが、グレードは「F2」。



一流選手が出場するのに、なんでF2なの?
多くのファンから上記のような疑問が寄せられる全プロ記念競輪。
- 2日間開催のため、優勝回数が加算されない。
- 全日本プロ選手権自転車競技大会のために行われるサブレース。
競輪のシステムから外れたレースであることが、F2扱いになっている理由です。
全日本プロ選手権自転車競技大会は、賭けの対象ではない自転車競技大会。
大金が賭けられるビッグレースというイメージから遠ざけたいという思惑も感じられますが、これは邪推しすぎかもw
全日本プロ選手権記念競輪独自のルール
全プロ記念競輪では、通常の競輪とは違う独自ルールが存在。
ここでは独自ルールについて解説をします。
トップ選手が集うF2レース
全プロ記念競輪は、前年のグランプリ覇者をはじめとしたS班の選手、賞金ランキング上位の選手たちが出場するレース。
S班の選手は、GI・G2・G3のみの出場となりますが、唯一出場するF2レースに。
一般的に、F2はA級の選手が出場するレース。2日間開催であることからF2設定されているものの、トップ選手が集う稀有なレースとなります。
大会を見据えての2日間開催
全プロ記念競輪は、2日間開催。
2日間の開催を終えた翌日に、全日本プロ選手権自転車競技大会が行われることから、選手にとっては事実上の3日間開催に。
当然ながら、全日本プロ選手権自転車競技大会はギャンブルの対象にはならず、賞金の支給もなし。競走得点にも影響しません。
全日本プロ選手権自転車競技大会の開催場は、前日まで全プロ記念競輪が行われたバンクと同じ。
朝8:30から大会が開催され、17:45に閉会。1日を通して行われる大きな大会となります。
優勝回数にカウントされず
全プロ記念競輪では、スーパープロピストレーサー賞で1着になっても優勝回数にカウントされず。理由は、2日間開催で優勝戦は存在しないため。
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G2のサマーナイトフェスティバルも最初は2日間開催だったが、こちらは優勝戦が存在したレースだ。
なお、競走得点の計算は行われ、選手の成績に影響することに。より上位のレースに出場することで、特別競輪など大きなレースに選抜されやすくなります。
全プロ記念競輪の歴代優勝者や売上推移
ここからは全プロ記念競輪の歴代優勝者や売上推移など、データについて解説します。
全プロ記念競輪の歴代優勝者&開催場
年 | SPR賞優勝 | 開催 |
---|---|---|
2025 | ‐ | 青森 |
2024 | 清水裕友 | 高知 |
2023 | 古性優作 | 富山 |
2022 | 守澤太志 | 佐世保 |
2021 | 松浦悠士 | 広島 |
2020 | 松浦悠士 | 豊橋 |
2019 | 太田竜馬 | 松山 |
2018 | 平原康多 | 青森 |
2017 | 古性優作 | 和歌山 |
2016 | 武田豊樹 | 伊東 |
2015 | 武田豊樹 | 別府 |
2014年以前のSPR賞優勝者
年 | SPR賞優勝 | 開催 |
---|---|---|
2014 | 浅井康太 | 取手 |
2013 | 新田祐大 | 岸和田 |
2012 | 伏見俊昭 | 前橋 |
2011 | 海老根恵太 | 防府 |
2010 | 村上博幸 | 函館 |
2009 | 伏見俊昭 | 花月園 |
2008 | 武田豊樹 | 奈良 |
2007 | 武田豊樹 | いわき平 |
2006 | 小野俊之 | 松山 |
2005 | 小嶋敬二 | 松戸 |
2004 | 佐藤慎太郎 | 四日市 |
2003 | フィードラー | 青森 |
2002 | 神山雄一郎 | 京王閣 |
2001 | 神山雄一郎 太田真一 | 一宮 |
2000 | 太田真一 | 弥彦 |
1999 | 小橋正義 | 広島 |
1998 | 後閑信一 | 千葉 |
1997 | 神山雄一郎 | 弥彦 |
1996 | 山田裕仁 | いわき平 |
1995 | 遠澤健二 | 名古屋 |
上記は1995年創設以降のスーパープロピストレーサー賞の開催場&優勝者。
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2003~2005年はワールドグランプリとして開催されたんだ。
3連単出目と配当一覧
年 | 出目 | 2連単 | 3連単 |
---|---|---|---|
2025 | ⁻ | ⁻ | ⁻ |
2024 | 769 | 5,340円 | 94,700円 |
2023 | 748 | 2,030円 | 8,120円 |
2022 | 572 | 1,490円 | 11,760円 |
2021 | 314 | 480円 | 2,680円 |
2020 | 738 | 1,440円 | 33,830円 |
2019 | 915 | 1,830円 | 9,070円 |
2018 | 357 | 310円 | 1,890円 |
2017 | 831 | 3,930円 | 24,860円 |
2016 | 346 | 1,410円 | 14,510円 |
2015 | 149 | 9,250円 | 53,340円 |
2014 | 592 | 3,150円 | 20,640円 |
2013 | 375 | 6,430円 | 32,440円 |
2012 | 367 | 16,930円 | 231,100円 |
2011 | 243 | 2,490円 | 23,570円 |
2010 | 259 | 2,980円 | 7,130円 |
2009 | 357 | 2,180円 | 11,450円 |
2008 | 935 | 900円 | 25,330円 |
2007 | 516 | 510円 | 1,410円 |
2006 | 451 | 1,330円 | 12,020円 |
2005 | 941 | 12,990円 | 47,220円 |
2004 | 165 | 31,790円 | 308,000円 |
2003 | 586 | 440円 | 1,060円 |
上記は2003年以降の3連単出目と配当一覧。
22回中15回が万車券決着となっており、万車券の確率は約70%。
- 翌日に大会を控えている
- 優勝賞金がグレードレースよりも低い
トップ選手が集まるレースで、120%の力を出しづらい状況のレースであるため、波乱度が高くなることに。
まとめ
ここまで全日本プロ選手権記念競輪の開催の意味合いや歴史、出場資格・賞金・データについて解説をしました。
全プロ記念から全日本プロ選手権自転車競技大会に繋がり、寛仁親王牌競輪へと続いていくためのレース。お祭り的な側面の強い開催ですが、トッププロたちの熱い戦いに期待しましょう!
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