競輪祭とは?出場資格・優勝賞金・歴代優勝者など

競輪祭とは?選考基準&ルール&歴代優勝者など

「祭」を冠にしたGIタイトル『競輪祭』。さぞ楽しい雰囲気で行われるのかと思いきや、賞金ランキングを巡って1年で最も激しい戦いが繰り広げられる熾烈なレース。

ここでは競輪祭の歴史を紐解きながら、出場資格やプログラムなどの概要。過去の優勝者や3連単出目など車券予想に役立つ情報までを公開します。

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目次

競輪祭とは?

1948年に始まった競輪。産声をあげた場所は競輪の聖地である小倉競輪場。

競輪祭」はそんな小倉で生まれた競輪を祝うために立ち上げられたGIレース。競輪発祥の地である小倉競輪場との関係性から別名「小倉競輪祭」と呼ばれることも。

ここからは競輪祭がどんなレースなのか?出場できる選手はどんな選手なのか?賞金や概要などをまとめて解説します。

最後に行われるGIレース

1年に6度行われるGIレース。競輪祭はそのなかでも一番最後に行われるのGIレースです

そして、競輪祭が終わった段階の賞金で「競輪グランプリ」の出場者が決定。選ばれし9人に入るため賞金ランキング10位前後の選手が全てを賭けて挑む点が最大の特徴であり見所。

またグランプリ出場が確定している選手は、グランプリ出場権を同地区の選手に与えて、なんとか有利にグランプリを戦おうという思惑も重なり、人間ドラマの真骨頂が見られるレースです。

競輪祭の歴史

競輪が生まれてから3年。順調に発展していたことを記念して生まれたレースが「競輪祭」。

当初は『全国競輪祭』という名称で開催され、現在のように毎年の開催とはなっていませんでした。3周年・5週年・7周年・10週年・15週年と節目で行われ、言葉の通りお祭りの雰囲気が漂うレースに。

第6回からは、競輪発祥の地である小倉競馬場を舞台として毎年の開催となり、通産省からは「小倉以外で競輪祭を開催してはいけない」という正式なお達しが下されました。

その影響もあり、創設以来ずっと小倉での開催となっているGIです。

出場選手の選考基準

競輪祭とは?「出場選手の選考基準」
S級S班在籍者

S級S班の所属する9人は、無条件で出場権を獲得。

2025年9月現在のS班選手は以下の9人。

  • 古性優作(2024年1位)
  • 脇本雄太(2024年2位)
  • 郡司浩平(2024年4位)
  • 清水裕友(2024年5位)
  • 眞杉匠(2024年7位)
  • 新山響平(2024年8位)
  • 岩本俊介(2024年9位)
  • 犬伏湧也(2024年13位)
  • 松浦悠士(2024年10位)

昨年の高松宮記念杯王者である北井佑季(2024年6位)はドーピング疑惑によってS班をはく奪。代わりに犬伏湧也がS班に昇格。

平原康多(2024年3位)は日本選手権競輪終了後に引退を発表したことでS班から除外。代わりに松浦悠士がS班に昇格を果たしました。

競輪祭で3度以上の優勝歴

過去に競輪祭で3回以上の優勝歴がある選手は優先出場権を獲得。※開催時にS級1班に在籍していることが条件。

競輪祭を3回以上優勝した選手は7人。

  1. 中野浩一(5回)
  2. 神山雄一郎(4回)
  3. 福島正幸(3回)
  4. 高原永伍(3回)
  5. 井上茂徳(3回)
  6. 吉岡稔真(3回)
  7. 平原康多(3回)

平原康多は2025年開始時点では現役だったが、日本選手権競輪終了後に引退したため、2025年9月時点で競輪祭3勝した現役選手は存在せず。

JCFトラック種目強化指定

2025年3月~2025年8月の間、2か月以上JCFトラック種目強化指定となっていた選手。(競輪祭開催時にS級1班以上であることが条件)

上記の要件を満たした選手は以下の5人。

  • 太田海也(S級1班)
  • 小原佑太(S級1班)
  • 窪木一茂(S級2班)
  • 中野慎詞(S級1班)
  • 山崎賢人(S級1班)

窪木一茂を除く4名が出場権を獲得。

同年のサマーナイトフェスティバル決勝進出者

2025年のサマーナイトフェスティバルの決勝戦に出場した選手に優先権を付与。

  • 眞杉匠(1位)
  • 吉田拓矢(2位)
  • 松谷秀幸(3位)
  • 坂井洋(4位)
  • 郡司浩平(5位)
  • 太田海也(6位)
  • 和田圭(7位)
  • 清水裕友(8位)
  • 佐々木悠葵(9位)

サマーナイトフェスティバル2025で決勝に進出した選手は上記9名。

G3決勝3位以内の回数

2024年9月~2025年8月においてG3(記念)レースで3位以内に入った回数の多い選手を優先的に選出。

平均競走得点上位者

①~⑤の条件に当てはまらなかった選手において、2025年3月~2025年8月における平均競走得点上位者を優先的に選出。

競輪祭への出場条件は上記の通り。

サマーナイトフェスティバルとの繋がりがあるものの、おおまかな概要は他のGIと大きく変わらず。S班選手を中心として、S級1班で活躍する選手たちから選ばれます。

個人的には競輪祭3勝という条件は厳しいので、「競輪祭勝利歴あり」に変えた方がいいような気がしますけどね。

ダイヤモンドレースの選考基準

競輪祭とは?ダイヤモンドレース選考基準

競輪祭のシードレースであるダイヤモンドレース

出場条件は以下となります。

一次予選1・2の合計ポイントで9位以内

ダイヤモンドレースの出場権は3日間で行われる予選2レースで上位の成績に入った選手のみ。

順位一次予選1一次予選2
1着10P13P
2着9P11P
3着8P9P
4着7P7P
5着6P6P
6着5P5P
7着4P4P
8着3P3P
9着2P2P
棄権1P1P

一次予選1と一次予選2の順位別ポイント数は上記の通り。

2レースのポイントで上位9名に入れることが出来れば、ダイヤモンドレースへの出場権を獲得出来ます。

9位以内のボーダーはおおよそ21ポイント

2024年の競輪祭では2連勝で23点を獲得した松浦悠士・眞杉匠・古性優作をトップとして、初日3着・2日目1着で21ポイントだった中野慎詞、初日1着・2日目2着で21ポイントだった坂井洋・山崎芳仁・郡司浩平が選出。

予選で突出した成績を残した選手のみが出場できる狭き門となっています。

他のGIでは、S班の選手や他のレースでの実績でシード選出されることが多く見受けられますが、競輪祭に関しては予選での成績で出場権を獲得出来るという条件のみ。

レースプログラム

競輪祭とは?レースプログラム
1日目
  • 一次予選1 8レース
2日目
  • 一次予選1 4レース
  • 一次予選2 4レース
3日目
  • 一次予選2 8レース
4日目
  • ダイヤモンドレース 1レース
  • 二次予選A 3レース
  • 二次予選B 3レース
  • 選抜 5レース
5日目
  • 準決勝 3レース
  • 特選 3レース
  • 選抜 3レース
  • 一般 3レース
6日目
  • 決勝 1レース
  • 特別優秀 2レース
  • 特選 3レース
  • 選抜 3レース
  • 一般 3レース

1日目から3日目までに行われるレース数は8つ。

3日目までは競輪祭予選の裏で、『女子競輪祭王座戦』が行われるため、毎日4レースはガールズケイリンが行われます。

4日目からは男子競輪で12レースが開催され、選抜・特選・一般レースが行われることに。準決勝・決勝へ進むため、競輪祭タイトルを掴むための激戦が繰り広げられます。

決勝戦
  • 準決勝で3着以内
準決勝
  • ダイヤモンドレース出場者全員
  • 二次予選Aで4位以内
  • 二次予選Bで2位以内
ダイヤモンドレース(二次予選)
  • 一次予選1・2の合計ポイント9位以内
二次予選A
  • 一次予選1・2の合計ポイント10~36位
二次予選B
  • 一次予選1・2の合計ポイント37~63位

勝ち抜け条件は上記の通り。

ポイントについては”ダイヤモンドレースの選考基準”で解説した通り。まずは63位以内に入ることが出場選手の最低条件。

63位以内のボーダーはおおよそ12ポイント。2レースの合計着順が9~10が基準となります。

2024年競輪祭の最低点出場選手を見てみると、二次予選Bに出場した選手のうち最低点である12ポイントで二次予選に進出した選手が11名。また初日は最下位に敗れながらも一次予選2で2着に入った選手も食い込んでいます。

優勝賞金と2着以下の賞金

着順賞金(副賞込)
1着50,900,000円
2着25,140,000円
3着16,430,000円
4着11,995,000円
5着9,596,000円
6着7,865,000円
7着6,555,000円
8着6,123,000円
9着5,816,000円

優勝賞金は副賞90万円を含めて5,090万円。1着の選手は賞金以外にも競輪グランプリへの出場権を獲得することに。

2着賞金は約2,500万円、3着賞金は約1,600万円。

近年賞金額が上がっていることもあり、競輪グランプリへの出場資格は1億円弱。

6,000~7,000万円台で争っている選手にとっては喉から手が出るほどに欲しい額。毎年競輪祭の順位でグランプリへの出場選手が決まるドラマが展開されます。

ダイヤモンドレースの賞金

着順ダイヤモンドレース
1着1,350,000円
2着960,000円
3着812,000円
4着723,000円
5着634,000円
6着546,000円
7着502,000円
8着458,000円
9着414,000円

ダイヤモンドレースの獲得賞金額は上記の通り。

事実上、二次予選であるダイヤモンドレースは賞金額自体は高額な設定になっておらず。あくまでも準決勝進出の権利を得るためのレースです。

過去の優勝賞金

賞金(副賞込)
2025年5,090万円
2024年4,790万円
2023年4,590万円
2022年4,147万円
2021年3,618万円
2020年3,450万円
2019年3,450万円
2018年3,390万円
2017年2,890万円
2016年2,890万円
2015年2,890万円
2014年2,890万円
2013年2,590万円
2012年2,590万円
2011年2,590万円

上記は2011年以降の競輪祭優勝賞金の推移。

競輪全体の売上が低迷した2011年頃は2500万円前後と設定されていたものの、ネット購入が定着した2019年以降は賞金額はジャンプアップ。

2025年には5000万円の大台に届き、わずか15年で優勝賞金は倍増することに。競輪の売上が好調であることが分かるデータですね。

毎年11月に開催

競輪祭の開催は毎年11月末or12月頭。

第1回目となった1951年から11月末or12月頭に開催されていましたが、2002~2009年までは毎年1月に開催に変更。

年明け一発目のGIレースとして定着していたものの、2009年度からは年末に移動。1年の最終GIとして再び今の開催時期に戻ってきました。

競輪祭独自のルール

競輪祭には、他のビッグレースにはない独自の条件が…。ここでは競輪祭ならではのルールを紹介します。

予選の勝ち上がりはポイント制

競輪祭の1次予選はポイント制による勝ち上がり制度を採用。

GIの中でポイント制による勝ち上がりを採用しているのは高松宮記念杯競輪のみ。高松宮記念杯はホームバンクを東西に分けて行われるため、純粋なポイント制による予選は競輪祭のみ。

歴代優勝者や売上推移

競輪の開設3周年を祝って始まった競輪祭。

競輪生誕の地となった小倉競輪場を祝う意味も含まれており、第1回からずっと小倉競輪場で行われています。

ここからは歴代優勝者や売上推移など、競輪祭の歴史や車券傾向を紹介していきます。

歴代優勝者&開催場

開催年開催場優勝者
2025年小倉
2024年小倉脇本雄太
2023年小倉眞杉匠
2022年小倉新山響平
2021年小倉吉田拓矢
2020年小倉郡司浩平
2019年小倉松浦悠士
2018年小倉浅井康太
2017年小倉新田祐大
2016年小倉平原康多
2015年小倉武田豊樹
2014年小倉平原康多
2013年小倉金子貴志
2012年小倉武田豊樹
2011年小倉長塚智広
2010年小倉海老根恵太
2009年11月小倉平原康多
2009年1月小倉山崎芳仁
2008年小倉井上昌己
2007年小倉山崎芳仁
2006年小倉小倉竜二
2005年小倉後閑信一
2004年小倉小橋正義
2003年小倉山田裕仁
2002年小倉山田裕仁
2000年小倉神山雄一郎
1999年以前の寛仁親王牌競輪優勝者
開催年開催場優勝者
1999年小倉小倉竜二
1998年小倉加倉正義
1997年小倉神山雄一郎
1996年小倉神山雄一郎
1995年小倉神山雄一郎
1994年小倉吉岡稔真
1993年小倉吉岡稔真
1992年小倉吉岡稔真
1991年小倉小橋正義
1990年小倉滝澤正光
1989年小倉波潟和男
1988年小倉山口健冶
1987年小倉中野浩一
1986年小倉山口健冶
1985年小倉井上茂徳
1984年小倉井上茂徳
1983年小倉中野浩一
1982年小倉井上茂徳
1981年小倉中野浩一
1980年小倉中野浩一
1979年小倉吉井秀仁
1978年小倉中野浩一
1977年小倉藤巻清志
1976年小倉阿部良二
1975年小倉桜井久昭
1974年小倉福島正幸
1973年小倉福島正幸
1972年小倉班目秀雄
1971年小倉阿部道
1970年小倉福島正幸
1969年小倉高原永伍
1968年小倉伊藤繁
1967年小倉平間誠記
1966年小倉吉川多喜夫
1965年小倉加藤晶
1964年小倉高原永伍
1963年小倉高原永伍
1958年小倉戸上守
1955年小倉石田雄彦
1953年小倉山地正
1951年小倉山本清治

1951年から一貫して小倉競輪場での開催。

5回の優勝を果たした中野浩一、4回優勝の神山雄一郎など、他のGIと比較するとリピーターが多い点が特徴。

現役選手で複数回優勝を成し遂げた選手は武田豊樹のみ(2回)。トップ選手である脇本雄太・眞杉匠・新山響平・郡司浩平・松浦悠士・吉田拓矢らは優勝経験があるので、2025年の優勝候補に挙げられるかも。

売り上げ推移

売上
2025年
2024年132億643万8700円
2023年130億8363万1900円
2022年122億7417万9200円
2021年121億2332万1400円
2020年114億9406万4300円
2019年88億5991万2200円
2018年106億5084万1900円
2017年86億3769万8900円
2016年81億5619万9000円
2015年93億1308万4500円
2014年98億8147万7100円
2013年100億8361万3000円
2012年99億1698万3000円
2011年107億6615万0800円
2010年110億8138万1300円

上記は2010年以降の競輪祭の総売上の推移。

100億円を維持していたなかで、一時は80億円を切る寸前までに低迷。しかし、インターネット購入が定着してきた2018年頃から売上は上昇。

2023年からは130億円を超えて、更なる上昇トレンドに。競輪復活を感じさせますね。

3連単出目と配当一覧

出目2連単3連単
2025
20243,180円10,270円
20234,510円18,750円
20221,900円14,260円
20216,700円55,370円
20202,200円26,820円
2019860円4,080円
20183,270円15,340円
20172,960円19,120円
2016990円6,700円
2015630円3,250円
20141,530円3,370円
20131,710円17,340円
2012930円10,420円
2011920円4,520円
20104,150円10,600円
2009
(11月)
2,900円16,530円
2009
(1月)
490円3,430円
20082,340円45,090円
20072,320円34,640円
20065,110円52,260円
20051,540円11,050円
20043,890円21,560円
2003450円2,110円

上記は2003年以降の3連単出目。

1~9番車の車券に絡んだ回数は以下の通り。

1番車

10回

2番車

8回

3番車

6回

4番車

10回

5番車

7回

6番車

5回

7番車

10回

8番車

3回

9番車

10回

最も車券に絡んでいるのは、1番車・4番車・7番車・9番車。力の劣る選手が入るヨーロッパ枠(4番車・6番車・8番車)において、4番車が最多で車券に絡んでいる点には注目が必要。

実際に起きた事件やハプニング

ここからは競輪祭で行われた事件やハプニングを紹介。人間が織り成すドラマである競輪ならではの人間臭いエピソードに注目して下さい。

毎年行われなったGI

競輪祭開催初期は毎年行われなかった競輪祭。

1948年に始まった競輪は一大ムーブメントを起こし、多くの人が熱狂する事態に。しかし、盛り上がりを見せる一方でルール違反や暴動などの不祥事も起こり、開催自粛に追い込まれることもしばしば。

その影響で開催できなくなってしまったのかと思って調べてみると、どうやら別の事情があるようで。

そもそも競輪祭は競輪創設3周年を記念して行われた大会。節目の時期に開催されるレースとなっていました。

  • 第2回:5周年記念(1953年)
  • 第3回:7周年記念(1955年)
  • 第4回:10周年記念(1958年)
  • 第5回:15周年記念(1963年)

15周年記念大会が行われた1964年以降は毎年行われるように。ちなみに当時の通産省から『小倉以外の競輪場で競輪祭を名乗ってはいけない』とうい通達が出ていました。

まとめ

ここまで競輪祭について、勝ち上がり・プログラムなどの概要や賞金・優勝者などの歴史について解説しました。

長らく続いてきた公営ギャンブル「競輪」のドラマが詰まった歴史と開催時期。毎年、多くの選手が涙して、多くの選手が歓喜する瞬間を見届けましょう。

この記事の監修者
GAMLOVE(モト)

モト(ギャンラブ管理人)

元・大手新聞社スポーツ記者。競輪・競艇の現場取材・編集に従事後、独立してメディア運営を開始。実践経験と現場知識をもとに、競輪初心者にもわかりやすい情報を発信中。

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