高松宮記念杯とは?選考基準&歴代優勝者・売上推移・賞金など

高松宮記念杯とは?選考基準&歴代優勝者・売上推移・賞金など

日本競輪で唯一となる、東西地区に分かれてのトーナメント戦「高松宮記念杯競輪」。

同地区の選手が出場するレースが増えるだけに、ラインがより重要に。他のGIでは見られない組み合わせで行われるレースでは、予想外の波乱が生まれることも。

ここでは高松宮記念杯競輪のルールや選考基準から、歴代優勝者&開催場・売上などを紐解いていきます。

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高松宮記念杯競輪とは?

毎年6月に開催されるGIレース。GIのなかで唯一となる「東西対抗戦」形式が取られ、優勝者には年末に開催されるケイリングランプリへの優先出場権が付与されます。

ここでは、高松宮記念杯競輪の選考基準や番組表・賞金に関する点について、解説をしていきます。

1950年創設の歴史あるレース

高松宮記念杯競輪は1950年に創設されたレース。日本選手権競輪・オールスター競輪の次に古いGIとなり、「宮杯」の愛称で親しまれています。

競輪が始まったのは1948年11月。歴史あるレースであることが分かるな

高松宮記念杯競輪の創設と同時に、女子競輪でも「高松宮妃杯競輪」が行われます。ただ、1964年に女子競輪が廃止となり、高松宮妃杯競輪は廃止されることに。

出場者の選考基準

高松宮記念杯競輪に出場できる選手は、東日本54名、西日本54名の合計108名(補欠は東西5名ずつの計10名)。

東日本

北日本地区・関東地区・南関東地区

西日本

中部地区・近畿地区・中国地区・四国地区・九州地区

出場するには2つの条件を満たすことが必要。

  • 開催時、S級に在籍。
  • 前年10月~当年3月まで24回以上出場

前提条件を満たした選手は、以下の選抜方法で出場権を獲得します。

開催時S級S班に在籍

S班に在籍している選手は、優先出場権を獲得。

  • 古性優作
  • 清水裕友
  • 脇本雄太
  • 郡司浩平
  • 新山響平
  • 岩本俊介
  • 眞杉匠
  • 平原康多
  • 犬伏湧也
高松宮記念杯競輪3勝

過去の高松宮記念杯競輪で3勝以上を挙げており、S級1班に所属している選手。

  • 2025年は該当者なし
パリオリンピック代表選手

2024年パリオリンピックの自転車競技トラック種目の代表となった選手(対象選手は7名)。

  • 太田海也(S級2班)
  • 小原佑太(S級1班)
  • 窪木一茂(S級2班)
  • 中野慎詞(S級2班)
  • 橋本英也(A級2班)
  • 今村駿介(アマチュア)
  • 長迫吉拓(アマチュア)

太田海也、小原佑太、窪木一茂、中野慎詞の4人が選出。※A級の橋本英也、アマチュアの今村駿介・長迫吉拓は除外。

平均競走得点上位者

1~3の条件で選考された選手を除き、東日本・西日本それぞれで54名に達するまで、平均競走得点上位者から優先して選出。※同点の場合は、獲得賞金上位者が優先。

高松宮記念杯競輪には、選出除外基準も存在。

  • 開催中にあっせん保留措置を受けている
  • 開催中にあっせん停止措置を受けている
  • 選考期間中の欠場回数が2回以上
  • 選考期間中の失格回数が3回以上

S班の選手でも出場できない場合があるぞ

青龍賞、白虎賞の選考基準

高松宮記念杯競輪の4日目に開催される「青龍賞」・「白虎賞」。

青龍賞、白虎賞は、出場選手全員が準決勝に出場できるシードレースです。

レース条件
青龍賞東日本予選1~9位
白虎賞西日本予選1~9位

前半3日間で開催される予選2戦の合計ポイントが9位以内に入った選手が、「青龍賞」・「白虎賞」に出場。

着順予選1戦目予選2戦目
1着1013
2着911
3着89
4着77
5着66
6着55
7着44
8着33
9着22
棄権11
失格・欠場00

予選で与えられるポイントは上記の通り。

高いポイントを獲得するためには、予選2戦目で掲示板に入ることが重要に。

レースプログラム(番組表)

高松宮記念杯競輪のレースプログラムは以下の通り。

1日目
  • 東日本予選(1戦目) 4レース
  • 西日本予選(1戦目) 4レース
2日目
  • 東日本予選(1戦目) 2レース
  • 西日本予選(1戦目) 2レース
  • 東日本予選(2戦目) 2レース
  • 西日本予選(2戦目) 2レース
3日目
  • 東日本予選(2戦目) 4レース
  • 西日本予選(2戦目) 4レース
4日目
  • 白虎賞 1レース
  • 青龍賞 1レース
  • 東日本二次予選 3レース
  • 西日本二次予選 3レース
  • 選抜 4レース
5日目
  • 東日本準決勝 2レース
  • 西日本準決勝 2レース
  • 特選 3レース
  • 選抜 2レース
  • 一般 3レース
6日目(最終日)
  • 決勝 1レース
  • 特別優秀 3レース
  • 特選 3レース
  • 選抜 2レース
  • 一般 3レース

高松宮記念杯競輪は6日間開催。

選手たちは、1~3日目に行われる予選で2回出場。4~6日目は毎日出場となり、開催中5回の出場をすることに。

決勝戦
  • 準決勝2位以内
  • 東西準決勝3位の選手から1名
準決勝
  • 白虎賞出場
  • 青龍賞出場
  • 二次予選3位以内
白虎賞
  • 西日本予選 ポイント9位以内
青龍賞
  • 東日本予選 ポイント9位以内

決勝戦・準決勝・白虎賞・青龍賞への進出条件は上記の通り。

一次予選はポイント制・二次予選以降は勝ち上がり制度を採用している点が特徴です。

優勝賞金と2着以下の賞金

着順賞金(副賞込)
1着47,900,000円
2着24,120,000円
3着15,740,000円
4着11,316,000円
5着9,053,000円
6着7,420,000円
7着6,184,000円
8着5,776,000円
9着5,487,000円

優勝賞金は4790万円。※本賞金4700万円、副賞90万円。

優勝者には年末に開催されるケイリングランプリへの優先出場権を付与。4着以上は1000万円以上の賞金を獲得できることから、年末のグランプリ出場へ有利な状況に。

青龍賞、白虎賞の賞金

着順青龍賞
白虎賞
二次予選
1着889,000円485,000円
2着679,000円409,000円
3着575,000円343,000円
4着516,000円316,000円
5着462,000円296,000円
6着411,000円279,000円
7着380,000円263,000円
8着353,000円251,000円
9着328,000円242,000円

青龍賞・白虎賞で獲得できる賞金は上記の通り。

二次予選と比べると賞金は高額であるものの優勝賞金は100万円以下。”無条件で準決勝に進出できる特典”がメインとなるレース。

過去の優勝賞金

本賞金副賞
20244700万円90万円
20234500万円90万円
20223442万円90万円
20212993万円90万円
20202850万円90万円
20192800万円90万円
20182800万円90万円
20172800万円90万円
20162800万円90万円
20152800万円90万円
20142810万円90万円
20132500万円90万円
20122500万円90万円
20112500万円90万円

大津びわこ競輪場開催終了後の優勝賞金は上記の通り。

2021年までは停滞状態であったものの、売上全体が上昇した2022年以降は一気に上昇。大衆娯楽としての競輪復活を印象付ける結果に。

競輪の売上推移は以下を見てくれ!競輪復活を実感できる数字になっているぞ

6月開催の6日間日程

高松宮記念杯競輪の開催月は6月。6日間の番組表が組まれています。

2025年開催日

6月17~22日

2024年開催日

6月11~16日

2023年開催日

6月13~18日

2022年開催日

6月16~19日

2022年までは4日間開催でしたが、2023年からは6日間開催に変更。日程変更に伴って、売上も大きく伸びる結果に。

高松宮記念杯独自のルール

高松宮記念杯競輪には、他のGIレースにはない独自のルールが存在。ここでは、独自ルールについて解説します。

唯一の東西対抗戦

高松宮記念杯競輪は、年間日程のなかで唯一の「東西対抗戦」。

地区競輪場
北日本地区函館、青森、いわき平
関東地区弥彦、前橋、取手、宇都宮、大宮、西武園、京王閣、立川
南関東地区松戸、川崎、平塚、小田原、伊東温泉、静岡

東日本エリアは上記の通り。

地区競輪場
中部地区名古屋、岐阜、大垣、豊橋、富山、松阪、四日市
近畿地区福井、奈良、向日町、和歌山、岸和田
中国地区玉野、広島、防府
四国地区高松、小松島、高知、松山
九州地区小倉、久留米、武雄、佐世保、別府、熊本

西日本エリアは上記の通り。

人数が均等に割り振られた東日本エリア・西日本エリア。それぞれのエリアで、準決勝までを戦います。

歴代優勝者&開催場・売上推移

日本選手権競輪に次ぐ歴史を持つ伝統のGIレース。

歴代優勝者や売上推移など、高松宮記念杯競輪の歴史を調べました。

歴代優勝者&開催場

開催場優勝
2025岸和田
2024岸和田北井佑季
2023岸和田古性優作
2022岸和田古性優作
2021岸和田宿口陽一
2020和歌山脇本雄太
2019岸和田中川誠一郎
2018岸和田三谷竜生
2017岸和田新田祐大
2016名古屋新田祐大
2015岸和田武田豊樹
2014宇都宮稲川翔
2013岸和田成田和也
2012函館武田豊樹
2011前橋深谷知広
2010大津びわこ平原康多
2009大津びわこ平原康多
2008大津びわこ渡邉晴智
2007大津びわこ小嶋敬二
2006大津びわこ山崎芳仁
2005大津びわこ村本大輔
2004大津びわこ松本整
2003大津びわこ小嶋敬二
2002大津びわこ山口富生
2001大津びわこ高木隆弘
2000大津びわこ金子真也
1999年以前の歴代優勝者&開催場
開催場優勝
1999大津びわこ太田真一
1998大津びわこ高木隆弘
1997大津びわこ吉岡稔真
1996大津びわこ吉岡稔真
1995大津びわこ神山雄一郎
1994大津びわこ神山雄一郎
1993大津びわこ井上茂徳
1992大津びわこ滝澤正光
1991大津びわこ佐々木昭彦
1990大津びわこ鈴木誠
1989大津びわこ滝澤正光
1988大津びわこ井上茂徳
1987大津びわこ滝澤正光
1986大津びわこ滝澤正光
1985大津びわこ滝澤正光
1984大津びわこ佐々木昭彦
1983大津びわこ尾崎雅彦
1982大津びわこ伊藤豊明
1981大津びわこ久保千代志
1980大津びわこ藤巻昇
1979大津びわこ荒川秀之助
1978大津びわこ阿部良二
1977大津びわこ谷津田陽一
1976大津びわこ荒木実
1975大津びわこ藤巻清志
1974大津びわこ荒木実
1973大津びわこ太田義夫
1972大津びわこ福島正幸
1971大津びわこ稲村雅士
1970大津びわこ田中博
1969大津びわこ高原永伍
1968大津びわこ吉川多喜夫
1967大津びわこ平間誠記
1966大津びわこ宮路雄資
1965大津びわこ白鳥伸雄
1964大津びわこ戸上守
1963大津びわこ高原永伍
1962大津びわこ笹田伸二
1961大津びわこ笹田伸二
1960大津びわこ石田雄彦
1959大津びわこ山本清治
1958大津びわこ加藤晶
1957大津びわこ西村亀
1956大津びわこ中井光雄
1955大津びわこ中井光雄
1954大津びわこ中井光雄
1953大津びわこ松村憲
1952大津びわこ高倉登
1951大津びわこ山本清治
1950大津びわこ山本清治

2010年までは、大津びわこ競輪場での開催。

大津びわこ競輪場廃止に伴い、2011年以降は持ち回り制に変更。現在は岸和田競輪場での開催がメインとなります。

売上推移&日程

売上日程
2024127億1252万3100円6日制
2023116億5573万8900円6日制
202290億9932万9800円4日制
202181億18万700円4日制
202070億5905万100円4日制
201984億9166万9800円4日制
201885億991万6300円4日制
201789億6333万2900円4日制
201692億537万5700円4日制
201599億1106万5900円4日制
201492億4254万4500円4日制
2013103億250万4400円4日制
2012103億4436万1600円4日制
201197億9017万6500円4日制
2010107億4605万1900円4日制
2009123億7064万4100円4日制
2008137億2819万7200円4日制
2007149億2111万1000円4日制
2006149億6275万2100円4日制
2005150億8235万1100円4日制
2004170億4017万7400円4日制
2003174億6082万3800円4日制
2002210億5964万3300円4日制
2001257億8551万6000円4日制
2000277億6387万3600円4日制
1999年以前の売上推移
売上日程
1999285億1135万700円4日制
1998351億5647万4100円6日制
1997343億2461万1600円6日制
1996323億8776万1800円6日制
1995323億3478万900円6日制
1994292億5040万4000円6日制
1993266億4530万500円6日制
1992264億100万5300円6日制
1991262億672万6800円6日制
1990235億4768万7600円6日制
1989215億1271万7500円6日制
1988173億196万5800円6日制
1987135億6715万3500円6日制
1986118億7274万1300円6日制
198591億6482万5400円6日制
198479億8687万3700円6日制
198380億4943万300円6日制
198277億5599万3000円6日制
198181億2490万5000円6日制
198081億7998万600円6日制
197973億5018万5000円6日制
197862億7425万3100円6日制
197751億4339万6500円6日制
197647億6705万3100円6日制
197538億7196万9100円6日制
197437億7036万3700円6日制
197327億7704万6500円6日制
197221億8142万8400円6日制
197118億6718万2200円6日制
197012億9181万4300円6日制
196913億6570万9400円6日制
196811億2250万3400円6日制
19678億8764万700円6日制
19667億7436万5400円6日制
19655億8262万3900円6日制
19644億7802万1900円6日制
19633億3517万3000円6日制
19622億6273万9000円6日制
19612億3267万200円6日制
19601億7137万6100円6日制
19591億6507万4800円6日制
19581億5330万4900円6日制
19571億3891万2500円6日制
19561億1411万5600円6日制
19551億1913万5100円6日制
19546992万2200円6日制
19536987万5100円6日制
19526970万4200円6日制
19517615万8000円6日制
19504138万1400円6日制

1990年代は200億円を超え、盛況だったものの不景気のあおりを受け、2011年には100億円を切ることに。

ここから10年以上低迷することになりますが、2023年には100億円を突破。売上は徐々に復調傾向にあります。

3連単出目と配当一覧

出目2連単3連単
2024770円2,340円
20236,010円37,340円
20229,090円91,950円
20216,190円58,660円
20201,800円4,740円
20192,210円44,490円
2018610円5,350円
20171,550円9,190円
20165,370円96,850円
20151,850円9,940円
20143,650円18,270円
2013700円2,010円
20129,330円51,970円
20112,380円17,120円
2010670円2,020円
20091,770円53,770円
20084,820円34,200円
20072,550円18,080円
20061,530円7,650円
20056,680円109,040円
20046,080円26,060円
20031,300円23,150円

上記は3連単が導入された2003年以降の出目&3連単・2連単配当。

最も勝利数が多いのは過去5勝を挙げている2番車。続いて、1番車・9番車が4勝を挙げています。対して、4番車・5番車・6番車・8番車は1勝に留まる結果に。

ヨーロッパ(4・6・8)はやはり成績が悪いな

高松宮記念杯で起きたハプニング

1950年に第1回が開催され、歴史のある「高松宮記念杯競輪」。

ここでは、高松宮記念杯競輪で起こったハプニングを取り上げます。

びわこ競輪場廃止により開催場変更

第1回開催からずっと「大津びわこ競輪場」で開催されていた高松宮記念杯競輪。2011年にびわこ競輪場が廃止されたことにより、高松宮記念杯競輪は別の競輪場で開催されることに。

大津びわこ競輪場が倒産した理由は「借地賃料による赤字」。

競輪場の運営主である大津市は、滋賀県から土地を借りて運営を行っていました。競輪場は、広大な土地を必要とするため、賃料もかなりの高額。

2000年から高松宮記念杯競輪の売上も徐々に減少し、経営が苦しくなった大津市。2011年に経営破綻、第1回からずっと大津びわこ競輪場で開催されていた高松宮記念杯競輪は終焉を迎えました。

高松宮家の申し出により開催中止の危機

創設から2010年まで、大津びわこ競輪場で開催されていた高松宮記念杯競輪。

以下の理由で、大津びわこ競輪場で開催されていました。

大津市内にある近江神宮と高松宮家の関わりが深かったため。

スポーツへの造詣があり、競馬・競艇・その他スポーツ大会の冠となっている高松宮家。1996年までは優勝者に対して下賜が行われていました。

下賜とは

「身分の高い人が、身分の低い人に対して金品を与えること」を意味する言葉。日本では、天皇陛下や皇族が国民に金品を授けること。

しかし、「JKAが高松宮家に謝礼金を渡しているのでは?」とうい噂が立ったことから、高松宮家は下賜を辞退。

一時期は高松宮記念杯の中止も検討される事態になるも、下賜を取りやめ、『高松宮記念』と名称変更して、継続されることに。

まとめ

ここまで、高松宮記念杯競輪の概要や歴史について調べました。

競輪界で唯一の東西対抗戦。決勝戦はラインによる有利・不利が起こりづらく、エキサイティングなレースが期待できるレースです。

今年は誰が高松宮記念杯競輪を勝つのか?新たなスターの誕生に期待です。

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